大判例

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名古屋高等裁判所 昭和31年(う)506号 判決

しかしながら記録によると、論旨が証拠能力がないと主張する大野由一の被害上申書、同人及び島村善夫の各供述調書については、原審の第二回公判廷において弁護人及び被告人から証拠とすることに同意する旨の意思を表示したので、検察官は証人大野由一の申請を撤回し、再度前記各書証の取調を請求したことが認められ、これに対し弁護人、被告人から別段前記同意の撤回のあつた事跡はうかがわれないのである。して見ると、該同意は依然維持せられていたものと解する外ないから、原審が前記上申書及び供述調書を証拠能力あるものと認めて証拠調の決定をなし、その取調を了した上、これを犯罪事実認定の証拠に採用したことは何ら違法ではない。所論は独自の見解に過ぎない。原判決には所論のような違法はなく、論旨は理由がない。

(裁判長判事 高城運七 判事 柳沢節夫 判事 中浜辰男)

<以下省略>

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